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「ミュンヘンで見たもの」
「バルカン侵攻作戦」 枢軸国としてソビエトに参戦予定だったユーゴスラビアで反ナチ派によるクーデターが発生。 これを鎮圧するために、ソビエト侵攻「バルバロッサ作戦」は延期され、俺とブリッツがイタリア軍、ハンガリー軍、クロアチア空軍とともにクーデター鎮圧のために出動した。 早くソビエトに侵攻しないと冬が来てしまうというのに、何という事態であろうか。 やっぱり、アンナの言ってたことは正しかったのか。 愚痴をこぼしても何にもならない。 ここは手っ取り早く終わらせてしまおう。
今回は山岳地帯が多いということで、索敵能力に優れたプラガ38t戦車に乗ることにし、エリート歩兵部隊を配備した。 すぐ隣にイタリア軍、北からはハンガリー軍がいるが、イタリア軍の戦車は装甲の薄い「走る棺桶」だからなあ。 はっきり言って、自国の反ファシスト派を追い回してればいいのでは?なんて思ってしまう。 ハンガリーのトルディ戦車にしても、似たようなものだし。 空軍はハンガリーにHe111、Do17Zなんかがある以外は旧式だしね。 まずはユーゴ第5軍の排除だ。 ブリッツが新しく配備したMe110Eの500Kg爆弾は強力で、「動く化石」ルノーFTや歩兵をバタバタとなぎ倒してくれる。 空爆で弱った所を戦車で止めを刺して行く。 敵の空軍が襲ってきた。 旧式の複葉機の中に、ハリケーンもいたが、何とクーデター前に我がドイツが輸出していたBf109までいたのである。 この時にエースパイロットのリヒテルは「Bf109でBf109を倒すのは良くない気分でしたね」と語っていた。 いつもどおりの作戦でクラクエヴァッツを占領。 しかし、ハンガリー軍の爆撃機が必要な都市や飛行場をボコボコ破壊してくれるのが頭の痛い所。 サラエボ南東の飛行場だけは作戦上必要なので、ブリッツの航空機部隊を一部隊上空警戒のためにまわさなければいけなかった。 二日目の夕方には、ヴァイクス将軍が増援で登場。 さっそくベオグラード攻略に向かわせた。 その間俺の部隊はサラエボを攻略しにいくが、ハンガリー軍が大苦戦中であった。 やっぱり当てにならなかったか。 仕方ないので、うちの部隊で助けてやることにした。 さすがに山に囲まれた都市だけあって、こちらの身動きが取り難い。 敵はもはや戦車など無く、歩兵や砲台ばかりだったが地形の悪さからなかなか突破できなかった。 それでも間接攻撃や空爆を駆使してサラエボを占領。 一方ドブロニクは、とても間に合わないので焼夷弾で焼き払うことにしたが、ちゃっかりイタリア軍が占領してしまった。 そしてヴァイクスがベオグラード占領。 こうしてユーゴのクーデターは鎮圧された。 13ターン Lv1 戦略的勝利。 しかし、これによってバルバロッサ発動が遅れてしまった。 モスクワ行きの連中は御愁傷様だな。 俺はルントシュテット元帥配下の南方軍集団として戦うことになった。 「南方軍集団の戦い」 ソビエト連邦、ルヴォフ要塞。 「おいコリアノフ、なんか音がしなかったか?」 「ん?援軍でも来てるのか?」 ゴゴゴゴゴゴゴ…… 「あ、あれはナチの戦車部隊だ!!ヒトラーめ、やはり裏切ったな!!」 「ナチが来たぞ!!総員戦闘態勢に入れ!!」 1941年6月22日「バルバロッサ作戦」が発動された。 俺はアンナに言われた通り、南側の資源確保を重視した侵攻ルートを取った。
俺の部隊はルヴォフ要塞の目と鼻の先で行動を開始することになった。 後ろにはライヘナウ、クライストの部隊もいるが、そちらは北側の要塞を攻略してもらう。 相手は要塞以外にはT-26軽戦車、T-38水陸戦車、そして狙撃兵といった所か。 「ビッケルスの物真似戦車なんて、簡単に蹴散らしてやりましょうぜ」 俺の戦車の装填手のシュッツは余裕満々だ。 こいつは皮肉屋だが、戦場では頼りになる部下の一人だ。 ルヴォフ要塞を戦車と榴弾砲で突き崩し、都市を占領している間にも、 上空では派手な空中戦が展開されていた。 「お、イワンの空軍は複葉機のチャイカ(I-15)に、ハエのI-16だぞ!!」 「イギリスが肩入れしても、新型戦闘機は少ないんだなあ」 「ん、あれは…」 それはソビエト新型機のラボチキンLaG3だった。 「新型か…だが、一ひねりだ!」 ブリッツ空軍・ワイズマン戦闘機隊はソビエト空軍機に食らいつく。 LaG3は、Bf109の敵ではなくことごとく撃墜された。 俺の戦車のすぐ側にLaG3の残骸が落ちてきた。 「フーッ、あぶねえあぶねえ、俺達のとこに落ちるかと思いましたよ」 シュッツが冷や汗をかいていた。 さて、夕方にはルヴォフを完全制圧したが、ここで厄介な敵が現れた。 敵の戦車部隊が俺とクライストの部隊に襲い掛かってきた。 「T-26か…」 シルエットから察するに、T-26のようだったが…。 ドォン!! IV号戦車のうち一両が破壊された。 「こいつは何だ!!T-26じゃないぞ!!」 なんと、ソビエトの新型戦車だったのである。 箱型の車体と砲塔で、てっきりT-26かと思っていたが、敵は重戦車だった。 「とにかく撃て!近づけるな!」 クライストの部隊も大混乱に陥っていた。 III号の50mm砲、IV号の75mm砲が火を噴くが…。 「だめだ、弾かれた!!」 新型戦車の装甲は、我が戦車の砲撃を受け付けなかったのである。 俺は、この状況でも的確に判断し、部下の戦車部隊に指示を出す。 「履帯を狙え!動きを止めるだけでもいい!!」 部下の戦車部隊は、新型戦車の懸架装置を狙撃し、ようやく動きを止めた。 後にこの戦車はソビエトの「クリメンテ・ヴォロシーロフ」KV−I、KV-IIということがわかった。 この戦車は42口径76mm砲、90mmの重装甲を施した戦車であり、我がドイツのどの戦車よりも優れていた。 俺は後にこのことを軍司令部に報告し、しかるべき措置をとるよう要請した。 重戦車を何とか全滅させた後は、敵の戦線は総崩れになっていたので、残存赤軍部隊をせん滅し、敵の全滅で任務を完了した。 8ターン Lv1 戦略的勝利。 無傷で捕獲できたKV戦車は本国へ持ち去られ、時期主力戦車のデータとして活用するらしい。 しかし、ソビエトにこのような戦車があったとは驚きだ。 無傷で勝利を収められるのだろうか。 一方北アフリカでは、英軍によって苦しめられているリビアのイタリア軍に協力するため、 エルヴィン・ロンメル将軍が派遣されたという。 ロンメルといえば、我がドイツ軍でも5本の指に入る名将。 満足に補給物資の得られない砂漠の戦いは厳しいだろうが、彼なら英軍を蹴散らしてくれるだろう。 旧フランス領インドシナに、同盟国大日本帝国が進駐したのもこのころである。 これに対してアメリカ合衆国は日本に対して石油の輸出を禁止したらしい。 これがきっかけで日本がアメリカと戦争を起こすのも時間の問題だろう。 そうなれば、我がドイツも必然的にアメリカと戦うことになる。 まずい状況に陥らないうちに、イワンとの決着をつけねばならないな。 「ドニエプル渡河戦」
なお、この作戦では援軍として中央軍集団が参加することとなる。 作戦開始時は、ちょうど我が軍が赤軍を取り囲む格好である。 奴等の補給はすでに断ちきられており、よほど下手なことをしない限りは勝てるだろう。 だが、先ほどの戦いで出現したソ連最新型戦車「KV」もおそらく配備されていると思うので、油断はできない。 しかも盗聴で入手した情報では、さらに最新型の戦車まで配備されている可能性も高い、ということである。 だが、兵士の技量はこちらのほうが上だ。 うまくこなしてくれるだろう。 まず俺とクライストの部隊はキエフの南東から侵攻することになる。 目の前にはソ連38軍が待ち受けており、厄介なKVまで配備している。 この戦車にクライストの部隊がかなりの被害を受けたが、航空支援の元KVを撃破あるいは戦闘不能に陥らせることはできた。 ライヘナウはキエフのすぐ西に位置していたが、橋は破壊されており、工兵隊で修復しても敵の主力に押しつぶされるのが関の山だと判断したため、南下して無事な橋を渡ることにした。 北側の中央軍集団と、俺達南方軍集団が南北から攻めているため、必然的に敵の主力は分断されてしまっている。 航空機も相変わらずI-16やラグ3など、情けないくらいに弱い。 制空権は完全にこっちのものとなってしまった。 このまま我が軍の快勝かと思ったが、厄介な敵が新たに登場する。 キリキリキリ… 「ん?なんだあの戦車は?」 「BTに似ているが、なんか違うぞ?」 「まあ、とにかく破壊しろ!!」 ガキィィィィン!!! 「なんだと!!IV号の75mmじゃ奴の装甲は貫けないのか!!!」 ドォォォォォン!!!! 「し、しまった!!脱出しろ!!!」 これこそソ連の新型戦車、T-34であった。 クリスティー懸架装置に傾斜装甲、そして長砲身76.2mm砲。 KV以外にもソ連にこんな戦車がいたとは。 T-34は我が軍のIV号の攻撃をものともせず、BT譲りの速度で突き進んで行く。 「畜生!!クソッタレめ!!」 IV号は、T-34のキャタピラを狙ってなんとか動きを止めることに成功した。 恥ずかしながら我がドイツの戦車では、攻、守、走どれをとっても太刀打ちできなかった。それでも破壊できたのは、ドイツ戦車兵の技量が高かったからである。 T-34さえ全滅させられれば、あとはもう勝ったも同然。 俺とライヘナウの部隊がキエフに突入し、残存赤軍はすでに戦意を喪失。 次々と降伏し、武器を捨てた。 8ターン Lv1 戦略的勝利。 さて、この戦いで我々を悩ませたT-34戦車だが、捕獲したこの戦車のうち数両を俺に給与してくれるという。 「将軍、このイワン野郎の戦車はどうします?」 「俺達の戦車より優れているんだ、使えるように整備しろ」 「無線機がありません」 「それくらい我がドイツのものを積み込んでしまえ」 後に俺の部隊に「捕獲戦車中隊」が作られることになるが、T-34に乗った戦車兵はこう語った。 「T-34はIV号よりも速くて硬く、そして火力も強い。だが、砲塔は狭いし、変速装置がハンマーで叩かないとレバーが動かないのは勘弁してほしいね」 |
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