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昭和十七年六月七日 ラバウル航空隊、米第九艦隊に大打撃! 【ラバウル發六日】六日早朝、ラバウル航空隊はブーゲンビル島沖を航行中の米第九艦隊を發見。百五十機の荒鷲がこれを攻撃し、驅逐艦三、輸送船四を撃沈した。同艦隊はポートモレスビーで待機中であったが、なんらかの作戰を遂行するため、北上する途中だった模樣。これにより、南太平洋における米戰力のいっそうの弱體化に成功した。 昭和十七年六月九日 アッツ島陷落! 【千島發八日】八日未明、帝國第八輕空母艦隊が、アッツ島の攻略に成功した。ア島は北太平洋海域の安定に缺かせない要衝であり、かねてよりその占領が急務とされていた。軍令部では今後ア島の要塞化を圖り、神州の北の守りをさらに堅固になものにするべく、守備隊の増強が進められる。 昭和十七年六月十三日 ラエ基地に鍾馗八十機を増派 【ラバウル發十二日】豪州制壓の前進據點であるラエ基地は、再三再四ポートモレスビーから陸空兩面にわたる攻勢を果敢に撃退してきた。軍令部では南太平洋戰域での優勢を確保するため、新鋭戰鬪機・鍾馗八十機の増派を決定。反攻の決定力として期待される。 昭和十七年六月十四日 ミッドウェイ島沖にて 米國機動艦隊殲滅せり! 【ミッドウェイ島發十三日】ミッドウェイ島北方沖合いの海域にて、六月六日より十三日までの一週間にわたり、今次大戰の雌雄を決する海戰が行われた。帝國海軍第一艦隊から第五艦隊までで編成された堂々の連合艦隊は、同海戰にて空母三、戰艦二、巡洋艦十一、驅逐艦二十四、輸送船十八を撃沈、米國機動部隊を壞滅させた。これにより米國は太平洋艦隊の主力をことごとく喪失。帝國は廣範な制海權を手中に收めた。なお、同海戰は十三日、海軍軍令部によりミッドウェイ海戰と命名された。この詳細を、空母赤城(第五艦隊)に乘艦していた當社の酒粕從軍特派員が傳えるものである。なお、同作戰は最高軍機であり、同作戰終了まで一切の報道が統制下にあったことを付記する。 【酒粕特派員・六月八日】當作戰の主眼は、ミッドウェイ島攻略を囮として米國主力艦隊をおびき寄せ、これを有力なる我が連合艦隊により殲滅することにあった。戰端は五日未明に開かれた。先手を取ったのは米國であった。ミ島沖を哨戒中の帝國海軍第六潛水艦隊が、米第六艦隊の攻撃を受ける。伊號潛七隻は最後の一隻まで奮鬪し、輕巡一を中破、驅逐艦一を撃沈。もとより、これは後の先を狙う山本五十六閣下の狙いどおりであった。これにより敵部隊をおびき寄せることに貢獻したのである。さらに六日、第七潛水艦隊の伊號潛八隻が、敵艦載機の攻撃を引き受ける。奮戰の末、敵戰力消耗の任を果たし、全艦英靈となる。これにより、敵部隊に空母がいることが判明した。さらに翌七日、第五航空艦隊が、敵艦載機に襲撃される。敵戰力は護衞戰鬪機を含む八十八機の大編隊。しかし、南雲中將の鬼神のごとき要撃指揮と直掩零戰隊の活躍により、二十一機を撃墜し、これを撃退。飛龍および蒼龍が被彈するも損害は輕微。零戰隊の損害はわずか十機であった。敵艦隊の陣容は徐々に明らかになりつつある。敵は連合艦隊との決戰を恐れ、新型電探に頼り、こちらの索敵圈外からの卑劣なる攻撃を繰り返すばかりである。一方連合艦隊は勇敢にも、敵主力が想定される海域に向け全速での突撃を開始。捕捉は時間の問題である。 【酒粕特派員・六月九日】六月八日午前七時。運命の朝は明けた。我が第五航空艦隊が、ついに米國第二機動部隊を發見。出撃可能な艦載機二百十五機全機が、萬を待して、赤城、加賀、飛龍、蒼龍より目標に向けて飛び立っていく。敵直掩はわずか十八機。空の獅子たちは、これをたちまちのうちに撃墜。九七艦攻、九九艦爆が空母ヨークタウンに襲い掛かり、これを見事撃沈。さらに、驅逐艦六、輸送船六を沈める大戰果をあげた。こちらの損害はわずか十機。さすが昇龍のごとき日の丸飛行隊である。 これと相前後して米航空隊九十六機が、帝國第五航空艦隊に來襲。これは米第三艦隊より發進したものと判明。敵は第二機動艦隊以外にも機動艦隊を擁していたのだ。しかし、南雲中將はこれを撃退。見事な防空指揮により敵機五十機を撃墜。こちらの損害は、霧島、榛名がともに中破。輸送船五、直掩機十機が波間に消えた。しかし、彼我の戰果に比べれば、我が軍の壓勝である。 一方歸還した第五航空艦隊航空部隊はただちに再出撃の準備にかかる。目標はむろん米第三機動部隊。しかし、出撃準備の未だ整わない同日十四時、第五航空艦隊が米第三機動部隊を發見。空母二を含む、敵主力艦隊である。この機逃さじとばかり南雲中將は果敢にも砲撃戰を挑む。榛名、霧島の主砲、火を吹く。輕巡の水雷、これに續く。對する米側は空母を重巡で護衞。激しい砲撃戰が、同海域を水柱でつつむ。霧島の主砲、ついに空母エンタープライズを捉える。艦載機を滿載したまま、エンタープライズ爆沈。さらに、重巡一、驅逐艦三を葬る。敵將スプルアンス、戰死。開戰後初といってもよい本格的艦隊決戰は、我が軍の壓勝のもと終結した。我が方の損害は、榛名、霧島はともに轟沈、巡洋艦一、驅逐艦二、輸送船二を失った。けっして輕微とは言えないながらも、見事な戰果である。士氣はいぜん盛んである。 【酒粕特派員・六月十三日】翌九日六時、我が軍の追撃が始まる。第五航空艦隊航空部隊百九十八機が、再度、米第三機動部隊を捕捉。空母ホーネットを撃沈し、さらに驅逐艦五、輸送船一を沈め、直掩機二十七を撃墜。我が方の未歸還機はわずかに五である。ここに、米太平洋機動部隊は壞滅した。山本閣下は、ミ島攻略に先立って、周邊海域に殘存する敵艦隊の徹底掃討を決意。同日二十三時、我が第四艦隊が米第三機動部隊を追撃し、重巡二艦を撃沈。翌朝、第五航空艦隊航空部隊百八十七機が、米第六艦隊を襲撃し、巡洋艦五艦を撃沈。午後には第四艦隊が米第三機動部隊をさらに砲撃し、重巡三、輸送船二を沈め、ここに米第三機動部隊は消滅した。翌十一日には、我が第二艦隊が米第六艦隊を捕捉、驅逐艦九隻、輸送船九隻撃沈。
[駐ミッドウェイ情報部酒粕大尉發十五日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ] み島決戰ノ戰果ハ大ナルモ、我ガ方ノ損害モ甚ダシイ。修理ヲ要スル艦、多數。急遽一艦隊ニ再編成シ、とらっくニ囘航スル。航路周邊基地ノ索敵オヨビ護衞戰力ノ増派ヲ願ウ。再就航ノ日程、不明。可及的速ヤカニ豫備艦艇ヲ再編成スベシ。マタ新造艦計畫ノ早期遂行モアワセテ要請スル。ナオ、山本閣下ハ高速驅逐艦ニテ呉ニ向ケ出港濟ミ。航路豫定海域ノ哨戒ヲ巖重ニ行ウベシ。 ナオ、本海戰ノ教訓カラ、新造艦ハ次ノ仕樣ヲ滿タスベシ。 一、防空性能ヲ高メルコトマタ電探ノ開發ハ急務ナリ。本海戰當初ニ受ケタ索敵圈外カラノ攻撃、甚ダ脅威ナリ。伊號潛十五隻ノ喪失、偏ニ敵電探性能ノ優秀ナルユエナリ。 マタ艦載機ハ戰力集中ヲ主眼トシテ編成スベキナリ。一空母一機種ガ理想的ナリ。直掩機ヲ集中運用シ、艦船ノ對空能力ヲ高メレバ、現時點デハ敵ノ航空攻撃ハホボ完璧ニ撃退可能。霧島、榛名ノ悲劇ヲ忘レルベカラズ。 昭和十七年六月二十八日 ポートモレスビー占領 【ラバウル發二十七日】二十七日、豪州制壓の最前線たる我がラエ基地精鋭が、敵軍の反攻據點となっていたポートモレスビーを陷落させた。ラエ基地はポートモレスビーを據點とする米軍の度重なる攻勢を受け、その都度多大なる戰果をあげつつ、これを撃退してきた。この我が軍の猛反撃が功を奏し、ポートモレスビー基地の兵員がわずか二であることが、二十六日、潛入情報部員により判明。マニラ基地より轉屬してきてた本間雅晴陸軍中將の指揮の下、反攻作戰が展開されたものである。なお本間中將は、「海軍があれだけ派手な戰果をあげた今、陸軍としてはよりいっそうの奮戰が求められていたのも事實である。であるが、本作戰はより大きな作戰のための布石である。海軍とは今後、よりいっそう緊密な連絡のもと、連携して作戰行動をとっていくことになるであろう」と、今後の對豪州戰に含みを持たせた發言をしている。 昭和十七年七月一日 新型兵器、相次ぎ完成 【東京發一日】かねてより完成が待ち望まれていた新型兵器・對空電探が、ついに完成した。士氣活發・戰意旺盛・技能卓越なる我が軍に對空電探が備わることは、まさに『鬼に金棒』。今後の戰局、ますます有利。なお、海上電探の開發も着々と進んでいる。これは工業力を最優先に充實させんとする國策の賜物である。 また同日、呉軍港にて超弩級戰艦大和型二番艦『武藏』が竣工した。しかし、ミ島海戰の大勝利により戰力に餘裕のある時局を鑑み、同艦は防空性能をさらに強化されることが決定。再竣工は來年三月の豫定である。 [駐トラック島情報部酒粕大尉發十九日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ] 十九日早朝、ぽーともれすびー(PM)基地ニ米第七艦隊ガ來襲セリ。同艦隊ハだっちはーばーヨリ南下シテキタモノト推定サレル。PMヲ餌トスル敵艦隊要撃作戰(『キ號作戰』)ノ第一段階タル敵艦隊オビキ出シハ成功シタモノノ、要撃戰力ガ未ダ整ワヌタメ效果的ニ打撃デキズ。當地ニ停泊中ノ航空基幹艦隊(第六艦隊)ノ完全修理ニハ、ナオ數日ヲ要ス。現在PM基地戰力ニヨリ抗戰中ナルモ、戰局明ルカラズ。至急、らばうる及ビらえ基地ニ航空機オヨビ兵員ヲ増派シ、PMノ支援ニ充テルコトヲ要請スル。マタ航空基幹艦隊ノ主軸トナル空母及ビ戰艦ハ、完全修理ニマデハ至ラヌモ、イズレモ作戰行動ハ可能。艦隊ヲ再編成シテノ出港モ檢討サレタシ。 ナオ、ぱるみら島制壓(『ニ號作戰』)ハ、タンニはわい攻略ノ據點ヅクリトイウダケデナク、豪州及ビ南太平洋地域ヲ對鎖デキルコトカラ、『キ號作戰』ノ側面支援ノ任モ果タスナリ。至急、實施サレタシ。 昭和十七年七月二十五日 パルミラ基地占領! 【トラック發二十四日】二十四日十一時、帝國第三艦隊および第八艦隊が、米パルミラ基地の占領に成功した。パルミラ基地はハワイ方面海域の要衝であり、ミ島に續き第二次ハワイ攻撃作戰の據點を得たことになる。パ島占領の意義はそれだけではない。ハワイ以西および以南の米軍補給線は、完全に遮斷された。南太平洋および豪州の米軍基地は完全に孤立することになる。今後の戰局にもたらす影響は、きわめて大きい。 昭和十七年七月二十九日 帝國海軍またも大戰果! ソロモン海戰にて米第一及び 第三艦隊撃滅! 【赤城(在ソロモン海域)發二十八日】七月二十七日より二十八日にかけて、ソロモン海域にて、ミッドウェイ海戰に次ぐ一大艦隊決戰が行われた。海軍軍令部により二十八日に『ソロモン海戰』と命名された本海戰にて、我が第六航空艦隊は、米國第一艦隊および第三艦隊を完膚なきまでに攻撃。空母一、戰艦一、重巡一、輕巡一、驅逐艦二、輸送船二を撃沈する戰果をあげた。本海戰の模樣を、空母赤城に從軍中の酒粕特派員が傳えるものである。 【酒粕特派員・七月二十八日】二十四日深夜、ポートモレスビー基地より、敵第三艦隊來襲の入電あり。戰艦二、巡洋艦三、驅逐艦二十七からなる大艦隊なり。トラック港にて修理中の基幹航空艦隊は、急遽被害輕微なる艦船のみで第六航空艦隊を編成、要撃のため出港した。 翌二十五日午後、我が軍はポートモレスビー基地より撤退。もとより、これは同基地制壓當初からの豫定にもとづくものである。ポートモレスビー基地は豪州制壓の要である。當然、米豪連合軍は、その奪還に奔走する。我が軍は先のミッドウェイ海戰にて大戰果を收めたが、太平洋にはいまだ米軍戰力が存在する。ポートモレスビー基地占領は、この殘存戰力をおびき出し、これを一網打盡にするための大戰略であったのである。 二十七日早朝五時、我が第六艦隊は、ハワイよりポートモレスビーに向かう敵第一艦隊をガ島沖で捕捉。ここに、ソロモン海戰の火蓋は切られた。米第一艦隊の編成は、空母一、戰艦二、巡洋艦八、驅逐艦十七。飛龍・蒼龍の零戰隊が直掩のF4Fを輕く蹴散らし、赤城・加賀の九七艦攻、九九艦爆は曉を背に猛烈なる對空彈幕をものともせず敵艦隊へと果敢に突入。見事、戰艦アーカンソーおよびテキサスに甚大なる損害を與え、驅逐艦一、輸送船二を撃沈。さらに一時間後、ラエ基地より陸軍航空隊が到着。一式陸攻の放った必殺の酸素魚雷が、見事テキサスに命中。同艦は艦底爆發を起こし、爆沈す。 我が第六航空艦隊の追撃はさらに續く。二十八日五時、またも航空隊が出撃。よく訓練された我が雷撃・爆撃隊が、ついに空母サラトガを仕留める。さらに重巡ソルトレイクシティおよび輕巡一、驅逐艦二、輸送船二をソロモン海に沈めた。 また米第三艦隊に對し、ラエ基地から航空攻撃を敢行。多大なる損害を與えた。 米國兩艦隊は、ついにハワイ方面へと敗走を開始。我が艦隊は、これを追撃中である。 昭和十七年七月二十九日 米國の新式工作機械を鹵獲! 【ラバウル發二十八日】二十八日十四時、ラエ基地攻撃隊がソロモン海戰遂行のため戰略的に一時撤退していたポートモレスビー基地を再占領した。この際、米軍が放棄した路面整備用重機をろ獲。性能試驗の結果、飛行場建設・整備の迅速化が圖れることが判明した。 昭和十七年七月三十一日 ウェーキ沖にて米第一艦隊を痛撃! 【赤城(在中部太平洋)發三十一日】本日八時、米第一艦隊を追撃中の我が第六航空艦隊がこれを捕捉、殲滅した。赤城・加賀より發進した航空部隊によるもの。戰艦アーカンソーをはじめ、巡洋艦一、驅逐艦二、輸送船二を撃沈。米第一艦隊は、ほぼ壞滅した。 [情報部酒粕大尉(在赤城)發三十一日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ] 當初豫定通リノ戰果ガホボ得ラレタコトカラ、うぇーき沖海戰ヲモッテ『キ號作戰』ハ終了トス。本艦隊ハコノママみ島ニ寄港スル豫定。 『ニ號作戰』ノ成功ニヨリ、南太平洋及ビ豪州地域ハ現在ノ勢力圖ガ大キク變動スル可能性ハ極メテ小ナリ。同地域ノ制壓ハ現在建造中ノ艦船竣工マデ待チ、コレニ先立ッテはわい攻略作戰(『ツ號作戰』)ヲ發動スルコトヲ檢討サレタシ。 ナオ『キ號作戰』ハ無事終了シタモノノ、本作戰時ヨリ味方航空機ノ損害甚ダシ。考エラレル理由ハ以下ノ通リ。 一、敵艦船ノ對空性能向上イズレニシテモ零戰及ビ九九艦爆、九七艦攻ノ後繼機ノ早期開發・配備ガ望マレル。 昭和十七年八月八日 ミ島航空隊、米第七艦隊を撃退! 【ミッドウェイ發七日】七日早朝、ミ島沖に接近中の米第七艦隊を當地航空隊が捕捉、驅逐艦六隻を沈め、これを撃退した。同艦隊は、ハワイ島に敗走した模樣。 昭和十七年八月二十二日 西安陷落! 【東京發二十一日】大本營陸軍部は二一日午後六時、西安の陷落を發表した。これは陸軍南京航空隊と北京陸上部隊との共同作戰によるもの。發表によれば、本制壓作戰に先立って先月初旬より同市に對して斷續的な空爆作戰が實施されていたとのこと。このところの海軍の活躍で影に隱れがちだった陸軍であるが、久しぶりに國民にその存在を印象づける形になった。 昭和十七年八月二十三日 ガダルカナル島占領! 【ラバウル發二十二日】二十二日七時、ガダルカナル島の制壓に成功した。これは、ラバウル航空隊と第四強襲艦隊の共同作戰によるもの。ガ島を守備する英軍は補給線對鎖によりまったく弱體化しており、ほとんど抵抗らしい抵抗もなかったと情報筋は傳えている。 なお、第四強襲艦隊は、ミッドウェイ海戰後にトラック軍港で修理中だった艦船のうち、ソロモン海戰に參加していなかった艦船で編成されていたもの。重巡を主軸とする一戰隊のみの小編成部隊だが、高速なる船速を活かして南太平洋海域における上陸作戰を擔うものとして期待されている。 [情報部酒粕大尉(在赤城)發二十三日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ] みっどうぇい停泊中ノ第二砲撃艦隊・第六航空基幹艦隊、及ビぱるみら停泊中ノ第三航空艦隊・第八巡洋艦隊ノ出港準備ガ完了セリ。ナオ豫想サレルはわい航空隊ノ空撃ニ備エテ主力艦隊ノ直掩戰力ノ向上ヲ圖ルタメ、第八艦隊ノ輕空母二艦ヲ第三航空艦隊ニ編入セシハ、當初ノ作戰計畫通リ。速ヤカニ『ツ號作戰』ヲ發令サレタシ。ナオ物資オヨビ備蓄石油、港灣・空港設備ハ破壞セズ、兵員及ビ砲臺ノミヲ攻撃目標トスルコトガ、はわい占領後ノ基地經營及ビ防衞ニハ必要不可缺ナリ。再度、徹底サレタシ。 [情報部酒粕大尉(在赤城)發二十四日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ] 『ツ號作戰』發令書、確カニ受領セリ。タダチニ出港ス。ナオはわい潛入中ノ情報部員ニヨレバ同基地戰力ハ航空兵力二百、要塞度九十九、守備兵力九十九。侮リ難シ。マタ米軍ハみ島奪還ニ向ケテスデニ作戰行動ヲ起コシテイルトノ未確認情報アリ。み島戰力ヲ増強シ、コレニ備エラレタシ。 昭和十七年八月二十八日 ミ島基地、米第一艦隊を撃退! 【ミッドウェイ發二十七日】ミッドウェイ基地は二十七日、二度に渡る航空攻撃を受けるも、これを完全に撃退した。米側の損害は第一艦隊航空部隊所屬のSBDドーントレス二十九機、TBFアベンジャー二十八機。同基地に損害はなかった。撃墜機からの情報により、ミ島周邊海域に進出してきた米第一艦隊は、少なくとも空母三を含む機動部隊であることが判明した。 |
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