南洋新報
遂行者:drunker
作戦名:提督の決断3(SS)
   シナリオ3ミッドウェイ海戦



昭和十八年七月八日
ハワイ沖に米潛侵入
【ハワイ發七日】七日十三時、ハワイ基地は北東より接近しつつある敵艦隊を發見。威力偵察の結果、同艦隊は米國第二艦隊で潛水艦十隻からなるものと判明した。現在、ハワイ基地及び方面艦隊は全力を擧げて追跡中。


昭和十八年七月八日
ハワイ沖の米潛六隻撃沈
【ハワイ發八日】昨日ハワイ基地が發見した敵第二艦隊に對し、ハワイ基地航空隊及びハワイ方面艦隊所屬第五驅逐艦隊が雷撃を敢行。六隻を撃沈し、これを撃退した。


昭和十八年七月十日
ハワイ沖の米潛水艦隊全滅
【ハワイ發九日】七日ハワイ沖で發見された敵第二潛水艦隊に對し、ハワイ基地航空隊及びハワイ方面艦隊は數次に渡る雷撃戰を敢行。四隻を撃沈し、これを全滅させた。


昭和十八年七月十八日
空技厰完成の新型機、量産見送り
【東京發十七日】空技厰は十七日、新型艦上戰鬪機『零戰六三型』および局地戰鬪機『紫電』の完成を發表したが、海軍軍令部はいずれも量産を見送った模樣。


[ハワイ情報部酒粕大尉發二十日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
さんふらんしすこ基地潛入中ノ情報部員ガ敵作戰ノ探知ニ成功セリ。敵主作戰ハ『ろす基地防衞』。ワガ方ノ暗號ヲ解讀シ、ワガ主作戰『ろす基地攻撃』ニ對抗セントスルモノナリ。ヨッテ米國太平洋岸攻撃作戰(『ド號作戰』)ハさんじえご基地攻撃(『ド號オ番作戰』)カラ開始セン事ヲ提言ス。尚米國ノ殘存艦艇ハ五十五ト判明。『ド號オ番作戰』作戰ニハ全艦隊ノ參加ガ必要ナリ。


昭和十八年七月二十四日
零戰五二型及び流星、最優先量産中
【東京發二十三日】航空機生産工場では艦上機である『零戰五二型』及び『流星』の最優先量産が續いている。專門家はこれを、現在の空母艦載機の主力である『零戰二一型』『天山』『九七艦攻』などを新型機に代替するのが目的と見ている。愈愈對米最終決戰間近しか。


昭和十八年八月二日
ミ島沖に米艦隊接近
【ハワイ發一日】ミッドウェイ基地は、一日八時、同基地北方の海上を航行中の米艦隊を發見した。生憎の天候によりその詳細は不明だが、ハワイ沖を哨戒中の第五驅逐艦隊が直ちに現場に急派された。


昭和十八年八月六日
ミ島沖の米艦隊全滅
【ハワイ發五日】ミ島沖にて米艦隊索敵中の第五驅逐艦隊は、五日一時、これを發見。潛入を試みていたのは潛水艦十二隻からなる第二艦隊と判明した。第五驅逐艦隊は一時及び九時の二度に渡りこれを雷撃、全艦を撃沈した。尚敵司令官N・スコット少將が戰死が確認されている。


昭和十八年八月九日
獨より技術援助
【東京發八日】樞軸同盟の友邦獨逸第三帝國より親善技官が來日。兵器技術力が援助された。


昭和十八年八月十二日
量産局地戰鬪機は『紫電改』に決定
【東京發十一日】陸海軍軍令部は十一日、次期主力戰鬪機を局地戰鬪機『紫電改』に決定し、直ちに量産を開始した。同時に空技廠から提案されていた『雷電』『五式戰』は生産が見送られた。『紫電改』は水上戰鬪機『強風』を基に設計が進められていた『紫電』の改良型で、譽二一型發動機を搭載した低翼機。操縱席と燃料漕には防彈裝備が施され、防御性能にも優れている。『雷電』は視界と操作性の惡さから選に漏れた。また『五式戰』は『紫電改』とほぼ同等の性能を有したが、戰力集中のため量産一機種のみの軍令部方針により、わずかながら性能優位な『紫電改』に決定したもの。


昭和十八年八月十四日
ハワイ方面艦隊、準備萬全
【ハワイ發十三日】ハワイ方面艦隊總司令官南雲忠一元帥は十三日、ハワイ方面艦隊所屬の全空母への零戰五二型及び流星の配備が完了したことを明らかにした。『ど號作戰』と呼ばれる對米最終決戰の準備は、これで完了したのではとの觀測も流れている。


[ハワイ情報部酒粕大尉發二十日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
『ド號作戰』發令ノ時期、第二次高速艦建造計畫ニヨル新型艦ガ竣工スル十月ガ最適ト確信ス。作戰遂行ハ既ニ可能ナリシ體勢ニアルモ、戰況極メテ帝國ニ有利ナリ。作戰實施ノ一、二ヶ月ノ遲延、大局ニナンラ影響ヲ與エジ。現状第六高速艦隊ハ強力ナリシモ、一層艦艇ヲ充實サセ萬全ヲ期スルベキナリ。


[ハワイ情報部酒粕大尉發二十五日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
信頼デキル情報ニヨレバ米國ハ既ニ照射電探、航空電探、燒夷彈、しゅのーける等ノ新兵器ヲ開發濟ミナリ。中デモ電探新兵器ハ驚異ナリシモ米國ニハ照射電探ヲ有效ニ活用デキル艦船モハヤ少ナシト推測サル。マタ航空電探ニ就イテモワガ方ノ航空機性能卓越ナレバ恐ルルニ足ラズ。イズレニシテモワガ國ハ航空技術ノ優先開發ヲ續行スベシ。


昭和十八年九月一日
新鋭高速驅逐艦三隻竣工
【呉發八月三十一日】呉港にて寒月型高速驅逐艦三隻が竣工。直ちにハワイに向かい第六高速艦隊第四戰隊に編入される豫定。これは第二次高速艦建造計畫艦の第一陣。


昭和十八年九月二十五日
三笠型重巡洋艦の主な性能
主砲二十.三サンチ連裝砲三基
高角砲九十
機銃九十
魚雷管三連裝發射管三基
爆雷裝置なし
速度四十キロノット毎時
耐久度四十
艦載機
新鋭高速重巡四隻竣工
【呉發八月三十一日】呉港にて三笠型防空高速重巡洋艦『三笠』『高千穗』『白根』『筑波』が竣工した。三笠型重巡は早地峰型重巡と同程度の防空高速性能を有するが、砲撃よりも雷撃に重きが置かれている。第六高速戰隊第三戰隊に編入される豫定。


昭和十八年十月五日
新型攻撃機『連山』量産開始
【東京發四日】陸海軍軍令部は四日、空技廠が開發した高性能長距離攻撃機『連山』の量産を決定した。これに伴い『飛龍』の生産は中止された。


昭和十八年十月七日
暗號解讀機開發。獨からの技術援助による
【東京發八日】獨逸第三帝國より四度目の親善技官が來日した。今囘は情報技術が援助され、この結果、暗號解讀機が完成した。


昭和十八年十月十日
第二次高速艦建造計畫完了
【呉發九日】九日七時、呉港にて九頭龍型輕巡『宇治』『綾波』『吉野』『千曲』が竣工した。これにより第二次高速艦建造計畫が完了した。四隻は直ちにハワイに向かい、第六高速艦隊第四戰隊に編入される。なお第六高速艦隊の戰力増強に伴い、若干の人事異動が行われた。舊第三戰隊司令官城島高次少將が第四戰隊司令官に轉任し、第三戰隊司令官には新たに高須四郎中將が着任する。


[ハワイ情報部酒粕大尉發十一日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
新造ノ輕巡四隻ハ高速故作戰海域ニテ合流可能ナリ。『ド號作戰』發令ノ時宜整エリ。直チニ發令サレタシ。


[ハワイ情報部酒粕大尉發十一日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
『ド號オ番作戰』命令書、確カニ受領セリ。はわい防衞ニアタル第五驅逐艦隊ヲ除ク全艦直チニ出港ス。最新ノ情報ニヨレバ、さんじえご基地ハ要塞度六十二、守備隊七十。


昭和十八年十月十六日
遂に對米最終決戰開始!
連合艦隊、サンジエゴ基地を猛爆!

【大本營海軍部發表(午前六時)】わが軍は本十五日夕刻、米サンジエゴ基地への猛爆を敢行。大なる戰果を收めたり。續き二次攻撃を準備中。
【赤城(在サンジエゴ沖)發十五日】十五日十六時、帝國海軍第二航空基幹艦隊航空隊四百六十一機が、米サンジエゴ基地を空爆した。これは空母からの初の長距離渡洋爆撃で、長航續距離を誇る艦上攻撃機『流星』なくして實施不可能の作戰であった。探知圈外からの專制攻撃によりサンジエゴ基地は完全に虚を衝かれた形となり、航空隊は米大西洋岸を勇躍し、砲臺二十八門破壞、守備隊六十三部隊殲滅、直掩戰鬪機四十五機撃墜の大戰果を擧げた。これにより同基地の守備兵力は殘り七部隊。現在、第六高速艦隊が最大戰速で同基地に肉薄中である。なお、同基地の守備戰力が比較的薄かったのは、米側がわが軍の作戰目標をロサンゼルスであると誤認していたことも一因と見られる。未帰還機は十九。


[情報部酒粕大尉(在赤城)發十八日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
本十八日八時、さんじえご沖洋上ニテ第六高速艦隊ニ輕巡四隻ヲ編入セリ。直チニさんじえご攻略ニ向カエリ。


昭和十八年十月十九日
サンジエゴ基地に第二次爆撃敢行!
【赤城(在サンジエゴ沖)發十八日】十八日九時、第二航空基幹艦隊航空隊四百五十機が米サンジエゴ基地を爆撃した。これにより砲臺十六門を破壞し、守備隊二十二部隊を殲滅した。また敵要撃機二十二機を撃墜した。わが軍の未歸還機は僅か九機。

米第一艦隊と交戰! 正規空母二隻撃沈!
【赤城(在サンジエゴ沖)發十八日】十八日十時、サンジエゴ基地に高速接近中の第六高速艦隊が、ロサンゼルス沖を航行中の敵第一機動部隊を發見。直ちに發艦した航空隊三百機がこれを空撃し、正規空母二(ミンドロ、フォレスタル)、重巡一(ハンティトン)、輕巡二、驅逐艦一、輸送船十一隻を撃沈、敵直掩機七十二機を撃墜し、大打撃を與えた。米第一機動部隊はロサンゼルス港を出港し、サンジエゴ基地支援に向かう途中であった模樣。

米第四機動部隊航空隊を完全要撃!
新鋭艦隊大奮戦!

【赤城(在サンジエゴ沖)發十八日】十八日十八時、サンジエゴ接近中の第六高速艦隊に米第四機動部隊航空隊三百二十六機が來襲。しかし第六高速艦隊は積極防御戰法でこれを迎え撃ち、全機撃墜した。積極防御戰法は第二次眞珠灣攻撃より採用されたもので、艦艇は戰鬪機の上空直掩を受けつつ靜止し、敵機に對して全力で對空集中砲火を浴びせるもの。同戰法をより有效に實施するための艦艇建造が高速艦建造計畫の主眼でもあった。今次戰鬪では第六高速艦隊所屬の最新鋭空母、戰艦、重巡は、一撃で二十機近くの敵機を撃墜。時には四十機以上を撃墜することもあり、計畫通りの戰果を擧げられることが實證された。なお、この戰鬪によるわが軍の損害は零戰五二型五機のみ。また米第四機動部隊は空母六隻を擁する一大機動部隊であることが判明した。


[情報部酒粕大尉(在赤城)發十八日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
ろす沖海戰ニオケルワガ航空隊ノ損害、實ニ八十四機ナリ。敵新配備ノこるせあ戰鬪機ノ優秀性ト敵艦船ノ對空攻撃力ノ向上ニヨルモノナリ。マタ第六高速艦隊ノ防戰ノ戰果ヲ見テモ、積極防御戰法ノ有效性ハ明ラカナリ。機動部隊ニ對シテハ積極空撃セズ、ムシロ防御ニ徹シテ敵空撃能力ヲ消耗サセ、然ル後砲撃ニヨリテ撃滅ニアタル戰術ヲ採用シタシ。


昭和十八年十月二十日
第六艦隊、米ロス航空隊百四十四機撃墜!
【赤城(在サンジエゴ沖)發十九日】十九日九時、第六高速艦隊に米ロサンゼルス航空隊が來襲。しかし同艦隊の積極防御戰法により、またも百四十四機全機を撃墜し、これを全滅させた。

サンジエゴの米第一機動部隊全滅!
【赤城(在サンジエゴ沖)發十九日】十九日九時、サンジエゴ攻略中の第二航空基幹艦隊航空隊四百四十四機がサンジエゴ港停泊中の米第一機動部隊を猛爆。全艦艇撃沈の大戰果を擧げた。米側の損害は正規空母一(チャンピオンヒル)、戰艦二(マサチューセッツ、アラバマ)、重巡三(ウィルミントン、シャイアン、ヤングスタウン)、輕巡四、驅逐艦一、輸送船十一。わが軍の損害は僅か五機。

第六艦隊、米空母四隻撃沈!
【赤城(在サンジエゴ沖)發十九日】十九日十八時、第六高速艦隊はサンジエゴに寄港中の米第四機動部隊に砲雷撃戰を敢行した。攝津型超弩級戰艦の砲撃力凄まじく、一撃で正規空母を大破させるほど。同艦隊初の砲雷撃戰であったが、正規空母二(ゲティスバーグ、パシフィックオーシャン)、輕空母二(ベンガジ・ベイ、チレニア・シー)、重巡一(ヴァレホ)、驅逐艦二、輸送船五を撃沈する大戰果を收めた。


昭和十八年十月二十一日
第二艦隊、米空母二隻戰艦一隻撃沈!
【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日一時、第二航空基幹艦隊はサンジエゴ接近中の米第二機動部隊と會敵、深夜の砲雷撃戰に突入した。戰鬪はわが軍の一方的な優勢のまま推移し、第二艦隊は敵正規空母一(ギルフォード)、輕空母一(サンクチュアリ)、戰艦一(テネシー)、輸送船四を撃沈、壞滅的な被害を與えた。

遂に米本土に上陸!
サンジエゴ基地に帝國旗揚がる!

【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日深夜、第二航空基幹艦隊は空海より米サンジエゴ基地を猛攻するとともに決死の揚陸作戰を敢行、同三時、見事これの占領に成功した。軍令部では直ちに次の作戰目標をロサンゼルス基地と決定、『ど號壹番作戰』を發令した模樣。

第六艦隊、米第二機動部隊を殲滅
【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日四時、第六高速艦隊はロス沖を航行中の米第二機動部隊を發見。熾烈なる砲雷撃を加え、全艦を撃沈した。米側の損害は輕空母一(フォートサムター)、戰艦一(ノース・カロライナ)、重巡二(ファーゴ、デイトン)、輸送船四。

第二艦隊、米航空隊の襲撃を一蹴
【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日七時、第二航空基幹艦隊は襲來せし米第四機動部隊航空隊七十三機を全機撃墜した。さらに同十一時、今度はサンフランシスコより飛來せし航空隊七十五機も全機撃墜した。この戰鬪によるわが軍の損害は皆無。

第二艦隊、米第四機動部隊を殲滅
【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日十一時、第六高速艦隊はロス沖を航行中の米第四機動部隊を發見。第二航空基幹艦隊がこれと交戰し、正規空母二(フォティテュード、ツアモス・ベイ)、重巡一(ウィルミントン)、驅逐艦三、輸送船六を撃沈した。これにより米第四機動部隊は全滅した。

ロス基地への猛攻開始
【赤城(在サンジエゴ沖)發二十日】二十日正午、わが第六高速艦隊航空隊二百四十機が、米ロサンゼルス基地を猛爆。砲臺四十四門を破壞し、守備隊一六部隊を殲滅した。また敵直掩機三十六機も撃墜。續き同十九時、第二航空基幹艦隊三百四十七機が二次爆撃を敢行。さらに砲臺二十門、守備隊四十三部隊に損害を與える大戰果を擧げた。さらに同二十時、第六艦隊が同基地を砲撃。これにより同基地の要塞度は十三にまで低下し、殘存守備隊も僅か十六。もはや陷落は時間の問題である。


昭和十八年十月二十二日
ロス基地制壓!
【赤城(在ロサンゼルス沖)發二十一日至急電】二十一日早朝、わが第六高速艦隊揚陸部隊は米ロス基地への揚陸作戰を敢行。同基地航空隊の猛攻撃を見事掻い潛り、決死の占領作戰を成功させた。


[情報部酒粕大尉(在赤城)發二十一日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
『ド號壹番作戰』完了セリ。直チニ第二・第六艦隊ヲろす港ニ寄港サセ補給ヲ實施スル豫定。尚敵さんふらんしすこ航空隊ノ來襲ガ豫想サレル。至急航空隊ノ増派ヲ願ウ。基地航空隊ノ配備完了マデハ囮艦隊トシテ第四巡洋艦隊ガさんふらんしすこ周邊ヲ哨戒ス。


昭和十八年十月二十三日
第四艦隊、シスコ航空隊撃退
【赤城(在ロサンゼルス港)發二十二日】二十二日十九時、カリフォルニア沖にて哨戒任務中の第四巡洋艦隊は米サンフランシスコ航空隊の空襲を受けたが、直掩零戰隊の奮戰により八十三機全機を撃墜した。


昭和十八年十月二十四日
ロス航空隊、空母二隻撃沈
【赤城(在ロサンゼルス港)發二十三日】二十三日八時、第四巡洋艦隊はサンフランシスコ周邊に敵第一機動部隊を發見。同十一時ロス航空隊百六十四機がこれを攻撃し、正規空母一(ウォルベリン)、輕空母一(タスマン・シー)、輸送船三を撃沈した。この作戰は新配備なった紫電改戰鬪機の初陣でもあったが、さすが新鋭機の性能素晴らしく、敵コルセア戰鬪機を次々と撃墜する大戰果を擧げた。わが軍の未歸還機は僅か八機のみ。なお敵機動部隊は同十三時、わがロス基地への攻撃を行いしもほとんど戰果を擧げられずに遁走した。


[情報部酒粕大尉(在赤城)發二十四日・祕匿電・軍令部以外ノ閲覽ヲ禁ズ]
第六艦隊の補給完了。サンフランシスコ航空隊の消耗を誘うべく、同基地周邊への哨戒任務に出港す。


昭和十八年十月二十五日
ロス航空隊、シスコ攻撃開始
【赤城(在ロサンゼルス港)發二十四日】二十四日深夜、『火龍』爆撃機と夜間戰鬪機『月光』で編成された夜間攻撃隊九十五機がサンフランシスコ基地への夜間爆撃を敢行。わが軍初の夜間爆撃であったが見事成功させ、砲臺二十三門を撃破し無事歸還した。續き早朝、百四十九機がサンフランシスコ港停泊中の米第一機動部隊を空襲し、正規空母一(スペリオール)、輕空母一(パーマネンス)、戰艦二(インディアナ、ワシントン)、驅逐艦四、輸送船一を撃沈。また同基地砲臺七を撃破した。


昭和十八年十月二十六日
第六艦隊、シスコ航空隊撃退
【赤城(在カリフォルニア沖)發二十五日】二十五日早朝、第六高速艦隊は敵サンフランシスコ航空隊七十五機に攻撃されるが全機撃墜して撃退した。

サンフランシスコへの攻撃本格化
【赤城(在カリフォルニア沖)發二十五日】敵サンフランシスコ基地に對し、二十五日早朝、ロサンゼルス航空隊三百二十九機が、續き同十三時、第二航空基幹艦隊航空隊四百六十一機が猛爆。砲臺五十六門、守備隊八十五部隊に損害を與え、敵直掩機二十三機を撃墜した。わが方の損害はわずかに三機のみ。

米第一潛水艦隊壞滅。N・スコット少將戰死
【赤城(在カリフォルニア沖)發二十五日】第六高速艦隊はサンフランシスコより出港してきた米第一潛水艦隊を補足、これに爆雷攻撃を加え、潛水艦五隻を撃沈した。この戰鬪において同艦隊司令官N・スコット少將の死亡が確認された。殘る一隻はサンフランシスコに撤退した模樣。


昭和十八年十月二十七日
サンフランシスコ占領!
【赤城(在カリフォルニア沖)發二十六日】二十六日正午、第三砲撃艦隊揚陸部隊がサンフランシスコ基地を占領した。これに先立って、同早朝、ロス航空隊が砲臺などを徹底的に破壞し、また大和、武藏をはじめとする戰艦群の濃密な艦砲射撃により敵守備隊も全滅。同基地の機能はほぼ停止していた。なお同港に停泊中の潛水艦一隻を撃沈した。


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