大技林伝・七

30秒で百年戦争と同等の効果?!
「インスタント進化」

攻略本でもとりあげられ、もはやAD98の基本作戦となった観のある「百年戦争」。手間暇かけて部隊を育てる百年戦争の、まさに対極にあるのがこの「インスタント進化」です。要するにユニットのデータを書き換え、わずか30秒で(笑)「百年戦争」と同等の効果をあげちゃおうというもの。ゲームの製作に携わった方々や、硬派ゲーマーにとっては実に噴飯ものの邪道技であることをあらかじめお断りしておきます。
メモリエディタ2が必要です。

この項の実行にはリスクが伴うことをお忘れなく。ご自分の責任において実行してください。改造前にオリジナルのファイルをバックアップしておくことは基本中の基本です。

0.はじめに−−−低速マシンのユーザ、SLG初心者、そして短気な貴方に
経験値の高い部隊や優れた兵器でキャンペーンを進められる「百年戦争」は、AD98をしゃぶり尽くすためには、ある意味ではやらざるを得ない技なのかもしれません。特に、普通の腕のユーザが後半の厳しいマップを勝ち抜くためには、必須の作戦であるともいえるでしょう。
しかし、百年戦争には「敵方にも堅い兵器が登場する」、「時間を進めすぎるとゲームにならなくなる」などの欠点が指摘されています。また、私のような旧式の低速マシンのユーザや、短時間しかゲームに割けない忙しいプレーヤーにとっては、何度も同じマップを戦うのは苦痛以外の何者でもありません。
ユニットのデータを書き換えますので、生理的に許せない方は戻られた方が吉であります。
1.AD98を起動し、MAPをロード
どっちが先でもいいんですけど、とりあえずAD98から起動しましょうか。起動したらユニットが配置してあるデータをロードしておいてください。

メモリエディタ2は、メモリに展開されているデータを編集するツールです。このため、たとえばマップ開始直後など、ユニットが一つも配置されていない状態では、メモリにユニットのデータがないため編集できません。
2.『メモリエディタ2』を起動
次にメモリエディタ2を起動します。
起動したら、[ダンプ]→[プロセスの選択]からADPGAME.EXEを選びます。

3.データ編集の前に
まずメモリエディタ2のウィンドウの高さを下図のように調節してください。アスキー文字で『$』が表示されている行まで見えるように縮めるのです。まあ、だまされたと思ってやってみてください。こうしておくと後々実に便利なのです。


次に、ユニットのデータのあるアドレスにジャンプします。ジャンプすべきアドレスはそれぞれのマップの所属軍団名をキーワードにして検索します。


この例では「コンドル軍団」です。
複数のアドレスが表示されますが、ユニットのデータは、たいてい00C******のあたりにあります。「出現アドレス」に表示された該当するアドレスをダブルクリックするとジャンプします。


4.データ編集
いよいよデータの編集です。

編集する前に、F6キーを押して書き込み禁止を解除します。ポインタが緑から黄色に変わります。これでデータの書き換えが可能になります。

探すべきデータは「FF FF」。ROLLUPキーを一回押すと見えてきますね。「FF FF」の右がユニット番号です。
ユニット番号の位置を発見したら、後はそこを基準にして各パラメータの相対的な位置を覚えてください。たとえば「ユニット数は4つ上」、「経験値は8つ左」といった具合に。
下に主なパラメータの相対的な位置を示しておきますが、単にインスタント進化を行うだけなら、経験値の位置だけわかればOKですね。


書き換えはカンタン。ただ数値を入力するだけです。データはもちろん16進数。したがって経験値なら「FA」で最大です。結果はリアルタイムにゲームに反映されます。これでユニットを鍛えることだけを目的とする「百年戦争」は、実行しなくてもすむわけです。30秒とまではいかないかもしれませんが、とってもお手軽でしょ(笑)。
ところで、「3.データ編集の前に」でメモリエディタ2のウィンドウの高さを変更しましたよね。その理由を説明しましょう。各ユニットのデータは80hを単位として格納されています。したがって、あの高さにしておくと、ROLLUP/ROLLDOWNキーで前後のユニットの同じ項目のデータに移動できるのです。経験値が最大かどうか調べたりする作業がROLLUP/ROLLDOWNキーの操作だけでできるので、非常に楽ちんというわけ。
5.おまけ
ユニット数をいじると、いろんなことができます。
たとえば艦船などをインスタント進化させたい場合には、ユニット数まで書き換えれば完璧です。
ユニット数を増やしても軍資金は減りませんので、予算の厳しいマップでは補給の替わりに利用する手もあります。
また、どうしても防衛しなければならない拠点には、ユニット数をむちゃくちゃ増やしたユニットを置く手もあります。思いっきり愛着のあるユニットが削られても、全滅でなければ復元できます(全滅した部隊は生き返りません)。
燃料や残弾数がいじれるので、無補給で空を飛び続けたり、魚雷を撃ち続けたりもできます。
メモリエディタ2を開きながらのプレイでは、負けるマップなどありません。大勝利できないマップもありません。でも、こんなことして勝ってもはっきりいって何の達成感もありません。それぞれの技量と自尊心に照らし合わせて、適量だけ利用することをお勧めします。(私にとっては費やしてきたプレイ時間とその結果のバランスシートがいちばんの問題だったのですね)

異常なデータを与えたままユニットを持ち越すと、次のマップでエラーが生じます。特に多すぎるユニット数は厳禁。配備できないため元に戻せず、廃棄するしかなくなります。作戦終了前に適正な範囲内に戻してください。
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